ドコモの「homeでんわ」は、モバイル回線を使って固定電話を利用できるサービスです。
電話回線の工事をしなくても、使い慣れた固定電話機から発信・着信できるため、高齢の家族が使う電話としても検討できます。
ただし、次のような注意点があります。
- 利用できるのは登録した住所だけ
- 専用機器「HP01」と固定電話機が必要
- 停電すると利用できない
- ドコモの電波が弱い場所には向かない
- 一部の電話機やFAX、特殊な番号は利用できない
老人ホームや高齢者施設に設置する場合は、施設の許可や電波状況も確認しなければなりません。
この記事では、homeでんわのデメリット、料金、通話料、初期費用、老人ホームで利用する際の注意点をわかりやすく解説します。
ドコモのhomeでんわとは

homeでんわは、ドコモのモバイル回線を利用した固定電話サービスです。
一般的な固定電話のように電話線を引くのではなく、専用機器「HP01」にSIMカードを入れて使用します。
HP01と固定電話機を電話線で接続し、電源を入れると、電話回線の開通工事をしなくても固定電話として利用できます。
電話番号は「03」「06」など、住んでいる地域の市外局番から始まる番号です。条件を満たせば、現在使用している固定電話番号を引き継ぐこともできます。
なお、HP01だけでは通話できません。受話器の付いた固定電話機を別に用意する必要があります。
homeでんわの主なデメリット

登録した住所以外では使えない
homeでんわは、契約時に登録した住所で使用するサービスです。
HP01を別の家や外出先へ持っていっても、登録住所以外では利用できません。
固定電話型の端末を外出先にも持ち運びたい場合は、homeでんわではなく、SIMカードに対応した固定電話型携帯電話などを検討する必要があります。
固定電話型携帯電話については、以下の記事で紹介しています。
→ 固定電話のように使える携帯電話|高齢者向けの選び方と注意点
HP01と固定電話機が必要
homeでんわを利用するには、専用機器「HP01」の購入が必要です。
さらに、HP01には受話器や数字ボタンが付いていないため、一般的な固定電話機も必要になります。
すでに固定電話機を持っている場合は、その電話機を接続できる可能性があります。
ただし、すべての電話機で動作が保証されているわけではありません。古い電話機や特殊な機能を持つ電話機を使用する場合は、申込み前に対応状況を確認しましょう。
HP01の価格が分かりにくい
ドコモ公式サイトでは、HP01の価格は「オープン価格」と案内されています。
そのため、申込み前にドコモショップへ価格を確認する必要があります。
homeでんわの導入費用は、月額料金だけではありません。
| 必要になる費用 | 金額・内容 |
|---|---|
| 契約事務手数料 | 2,200円 |
| 番号継続登録料 | 2,200円 |
| HP01本体 | オープン価格 |
| 固定電話機 | 持っていなければ別途必要 |
番号継続登録料は、現在の固定電話番号をhomeでんわへ引き継ぐ場合にかかります。
固定電話機も新しく購入する場合は、その購入費用を含めて検討しましょう。
停電時には利用できない
HP01はACアダプターから電源を取って動作します。内蔵バッテリーはありません。
そのため、停電してHP01への電力供給が止まると、homeでんわも利用できなくなります。
コードレス電話機を接続している場合は、コードレス電話機の親機にも電源が必要です。
高齢者の一人暮らしなどで緊急時の連絡手段として利用する場合は、充電済みの携帯電話も用意しておくと安心です。
ドコモの電波が弱い場所では使いにくい
homeでんわは、ドコモの4G LTE回線を利用します。
登録住所がドコモのサービスエリア内でも、建物の構造やHP01を置く場所によっては電波が弱くなる場合があります。
特に注意したいのは、次のような場所です。
- 鉄筋コンクリートの建物
- 建物の中心部にある部屋
- 地下
- 窓から離れた場所
- 山間部
- 電波が入りにくい老人ホームの居室
申込み前に、設置予定の部屋でドコモのスマートフォンがつながるか確認しておきましょう。
一部のFAXやサービスは利用できない
homeでんわはFAXも利用できますが、すべてのFAXに対応しているわけではありません。
ドコモ公式サイトでは、次の規格は利用できないと案内されています。
- Super G3
- G4
FAXを利用する場合は、接続するFAXの通信規格を確認してください。
また、電話会社を選択する「00XY」から始まる番号など、一部利用できない電話番号やサービスがあります。
申込みは店舗での確認が必要
homeでんわは、ドコモショップやd gardenなどで申し込みます。
店舗によって取扱状況が異なる場合があるため、事前に来店予約を行い、homeでんわを申し込めるか確認しておくと確実です。
HP01の本体価格や、現在の電話番号を引き継げるかどうかも、申込み時に確認できます。
homeでんわのメリット
デメリットはありますが、次のような人には便利なサービスです。
電話回線の開通工事がいらない
homeでんわはモバイル回線を利用するため、一般的な固定電話回線の開通工事は必要ありません。
HP01にSIMカードを入れ、固定電話機と電源を接続して使用します。
回線工事が難しい住宅や、入居時に固定電話回線が用意されていない施設でも検討できます。
使い慣れた固定電話機を利用できる
スマートフォンの操作が苦手な人でも、受話器を取り、数字ボタンを押して電話をかけられます。
大きなボタンの電話機、登録した相手にワンタッチで電話できる電話機、迷惑電話対策機能のある電話機などを選べるのもメリットです。
ただし、電話機独自の機能がhomeでんわでも利用できるかは、電話機のメーカーやドコモへ確認してください。
現在の電話番号を引き継げる場合がある
現在使用している固定電話番号は、条件を満たせばhomeでんわへ引き継げます。
電話番号が変わらなければ、家族や知人、病院などに新しい番号を知らせる手間を減らせます。
ただし、利用中の電話サービスや設置場所によっては引き継げないことがあります。
homeでんわの月額料金
homeでんわには、「homeでんわ ライト」と「homeでんわ ベーシック」があります。
| プラン | 通常の月額料金 | homeでんわセット割適用後 | 主な違い |
|---|---|---|---|
| homeでんわ ライト | 1,078円 | 550円 | 基本機能のみ |
| homeでんわ ベーシック | 2,178円 | 1,650円 | 550円分の無料通話と付加機能を含む |
同じファミリー割引グループ内に対象となるドコモの料金プラン、ahamo、home 5Gなどがある場合、homeでんわセット割が適用されます。
割引額は月528円です。
通話する回数が少なく、ナンバーディスプレイなどの付加機能も必要ない場合は、ライトから検討できます。
一方、複数の付加機能を利用したい場合や、ある程度電話をかける場合は、ベーシックと比較しましょう。
homeでんわの通話料
主な通話料は次のとおりです。
| 通話先 | 通話料 |
|---|---|
| 国内の固定電話 | 3分につき8.8円 |
| 国内の携帯電話 | 1分につき17.6円 |
| 同一ファミリー割引グループ内の国内通話 | 無料 |
ベーシックには月550円分の無料通話が含まれています。
電話を受けることが中心で、自分から電話をかける機会が少ない人は、ライトのほうが安くなる可能性があります。
反対に、携帯電話へ頻繁に電話をかける場合は、毎月の通話料も含めて比較してください。
ライトで利用できる付加機能と料金
ライトで付加機能を利用する場合は、機能ごとに月額料金がかかります。
| 付加機能 | 月額料金 |
|---|---|
| 通話中着信 | 330円 |
| 転送でんわ | 550円 |
| 発信者番号表示 | 440円 |
| ナンバー・リクエスト | 220円 |
| 迷惑電話ストップサービス | 220円 |
ベーシックでは、これらの付加機能と月550円分の無料通話が月額料金に含まれます。
例えば、ライトに「発信者番号表示」と「迷惑電話ストップサービス」を付けると、付加機能だけで月660円かかります。
複数の機能を利用する場合は、ベーシックのほうが分かりやすく、料金差も小さくなることがあります。
老人ホームでhomeでんわを使う前の確認事項
homeでんわは工事不要ですが、老人ホームや高齢者施設で必ず利用できるとは限りません。
申込み前に、次の点を確認してください。
施設に設置してよいか確認する
最初に、老人ホームや施設の担当者へ、居室に電話機と通信機器を設置してよいか確認します。
施設によっては、通信機器の持ち込みや電源の使用について決まりがあります。
また、施設側が用意している電話サービスがあり、個別の電話機を設置できない場合もあります。
居室でドコモの電波が入るか確認する
建物全体がドコモのサービスエリア内でも、実際の居室では電波が弱い場合があります。
可能であれば、設置予定の部屋でドコモ回線のスマートフォンを使い、通話できるか確認してください。
HP01は、窓の近くなど電波を受信しやすい場所に置きます。
登録住所を正しく指定する
homeでんわは、契約時に登録した住所でしか利用できません。
老人ホームで使用する場合は、原則として施設の住所と部屋番号を登録します。入居者が部屋を移る場合や別の施設へ転居する場合は、住所変更の手続きが必要です。
停電時の連絡方法を決めておく
HP01には内蔵バッテリーがないため、停電時には使えません。
homeでんわを唯一の連絡手段にせず、携帯電話、施設の電話、職員への呼び出し設備など、別の連絡方法も確認しておきましょう。
現在の電話番号を引き継げるか確認する
自宅で使用していた電話番号を老人ホームへ移したい場合、施設が同じ市外局番の地域にあるか、現在の電話サービスが番号継続に対応しているかによって結果が異なります。
番号を引き継げるかどうかは、解約する前にドコモへ確認してください。
homeでんわの設置方法
基本的な設置の流れは次のとおりです。
- ドコモショップなどで申し込む
- HP01とSIMカードを受け取る
- HP01にSIMカードを入れる
- HP01と固定電話機を電話線でつなぐ
- HP01をコンセントにつなぐ
- 登録した住所で電源を入れる
- ランプを確認してから電話をかける
利用開始時は、必ず登録住所でHP01の電源を入れます。
電源を入れてから利用できるようになるまで、最大10分程度かかる場合があります。
homeでんわが向いている人
homeでんわは、次のような人に向いています。
- 固定電話回線の工事をせずに電話を置きたい
- スマートフォンの操作が苦手
- 使い慣れた受話器と数字ボタンで電話したい
- 大きなボタンの電話機を使いたい
- 電話を設置する住所が決まっている
- 設置場所でドコモの電波が安定して入る
- 対象サービスを契約していてセット割を利用できる
homeでんわが向いていない人
次のような場合は、ほかの方法も比較しましょう。
- 電話機を自宅と外出先の両方で使いたい
- 停電時にも電話を使いたい
- ドコモの電波が弱い場所に設置する
- 特殊なFAXや通信機器を使用する
- 携帯電話へ長時間電話をかけることが多い
- スマートフォンだけで問題なく通話できる
電話機を持ち運びたい場合は、homeでんわではなく、固定電話型携帯電話や大きなボタンの携帯電話が候補になります。
→(参照) シニア向けの安いスマホ比較記事
よくある質問
homeでんわだけで電話できますか?
いいえ。HP01とは別に、固定電話機が必要です。
HP01と電話機を電話線で接続して使用します。
電話回線の工事は必要ですか?
一般的な固定電話回線の開通工事は必要ありません。
ただし、HP01と固定電話機を設置し、電源へ接続する必要があります。
ドコモのスマートフォンがなくても使えますか?
はい、ドコモのスマートフォンを契約していなくてもhomeでんわは利用できます。ただし、homeでんわセット割の対象サービスが同じファミリー割引グループ内にない場合は、割引前の月額料金になります。
今の固定電話番号をそのまま使えますか?
条件を満たせば、現在の番号を引き継げます。
ただし、利用中の電話サービス、電話番号、住所によっては引き継げません。
FAXは利用できますか?
一般的なFAXは利用できますが、Super G3とG4には対応していません。
利用予定のFAXの規格を確認してください。
引っ越し先でもそのまま使えますか?
登録住所以外では利用できないため、住所変更の手続きが必要です。
手続きをしないままHP01を別の住所へ持っていっても利用できません。
老人ホームでも使えますか?
施設が機器の設置を認めており、居室に電源があり、ドコモの電波が入れば利用を検討できます。
施設の許可と電波状況を確認してから申し込みましょう。
まとめ
ドコモのhomeでんわは、回線工事をせず、使い慣れた固定電話機を利用できるサービスです。
一方で、契約前に確認したいデメリットもあります。
- 登録住所以外では利用できない
- HP01と固定電話機が必要
- HP01の価格は店舗での確認が必要
- 停電時には利用できない
- ドコモの電波状況に影響される
- 一部のFAXや電話サービスは利用できない
老人ホームで利用する場合は、施設の許可、居室の電波状況、コンセントの位置、停電時の連絡方法を確認することが大切です。
条件が合えば、スマートフォンの操作が難しい高齢者でも、使い慣れた固定電話機で電話できる便利な選択肢になります。
申込み前に、ドコモショップで次の3点を確認しましょう。
- 設置予定の住所で利用できるか
- 現在の電話番号を引き継げるか
- HP01を含めた初期費用はいくらか
参考情報
料金、初期費用、HP01の仕様、登録住所以外では利用できない点は、ドコモ公式情報をもとに整理しています。


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